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岸 哲生

研究科
人間科学研究科
専攻
社会学・人間学系専攻
専門分野
科学哲学・分析哲学
職歴・学歴
2017年3月 高田学苑高田高等学校 卒業
2021年3月 大阪府立大学工学域 卒業
2023年3月 大阪府立大学工学研究科 終了
修士論文
例外点を含んだポラリトンモードを利用した量子エンジンの提案

Message知識とは何か、理解するとはどういうことか、という問題を分析哲学の観点から研究しています。阪大に来るまでは光物性や量子光学の理論を研究していましたが、分析哲学を学ぶために阪大で再び博士前期課程に進学しました。
私たちはなんとなくある事柄を理解していると思ってしまったり、また知らないと思っている事柄について意外と多くのことを知っていたりします。たとえば、私は光が粒子の性質と波動の性質を持つことを知っているつもりですが、なぜ私はそのことを知っていると思っているのでしょうか。私は物理学と哲学という二つの研究領域の両方の研究手法を理解しているつもりですが、恐らくその理解は私を指導してくれた(そして今、指導してくれている)先生方とは異なるでしょう。もし私たちが知っていると思っている事柄を実は知らなかったり、また逆に知らないと思っている事柄を実はよく知っていたり(知らないと思い込んでいるだけだったり)するとしたら、どうして「私は〇〇を知っている(または知らない)」と断言できるのでしょうか。知は学問に携わる人だけのものではありません。知識や理解をめぐる問題は現代社会に生きる私たちにとって切実な問題なのです。