Professors & Lecturers様々な分野の教員が履修生の学びを支援します。

プログラム特任助教大津 真実Otsu Mami

専門分野
移民・難民研究、ドイツ地域研究
担当業務
履修生支援、海外派遣教育
担当授業
課題解決ケーススタディ他
研究関心
社会統合、移民と言語教育、移民政策と地方自治

研究紹介

ドイツをフィールドに移民の社会統合について研究を行っています。これまでは、ホスト社会における移住者とその子どもたちの包摂/排除をテーマに、特に結婚移住女性の視点から研究を行ってきました。また、受け入れ国・出身国に限定されないトランスナショナルな実践や帰属意識に着目し、移民によって変化を迫られるホスト社会の困難や可能性を調査してきました。移民の社会統合というと「移民の問題」として捉えられる傾向がありますが、移住歴を問わず社会全体の課題として位置付け、課題解決のアプローチを模索しています。

最近は移民の家族言語と教育についても関心を持ち、研究を行っています。一口に移民家族といっても、両親の出身国が異なる家庭、両親の出身国が同じであっても、世代が異なる家庭(例えば、ドイツ生まれの夫のもとに移住する妻)等、非常に多様です。家庭内で使用される言語も、夫婦間、父子間、母子間で異なっている家庭や、混ざり合っている家庭もあります。複言語環境で育つ子どもに対し、ドイツでは数多くの教育実践が行われてきました。出自を超えて、すべての子どもを対象とした言語教育的アプローチも模索されています。そうしたマジョリティへの働きかけを意識した事例やその理論的背景について研究を行うことで、開かれた社会構築につながる実践的な視点を提供できればと考えています。

 

 

私にとっての超域とは?

私にとって、超域とは所与の境界線を自ら引き直すことです。境界は物事を定義する上で重要な手がかりとなりますが、既存の枠内で自己を表現することには限界があるように思います。他者との関わりを通して境界を問い直し、試行錯誤を経て独自の領域が生み出せた時、「超域した」と言えるのではないでしょうか。

超域生へのメッセージ

専門・立場の異なる他者と関わる機会が提供されていることは、超域の大きな魅力だと思います。授業を通して出会う横のつながりだけではなく、縦の関係も活用しながら、知識の幅を広げていって欲しいです。自由な発想に基づく横断的な活動をサポートしながら、私自身、知の交流を促進できるよう、みなさんとともに学んでいきたいと思っています。