Activity Reports超域履修生による、ユニークで挑戦的な活動のレポート。

超×超域人
超×超域人 Vol.1
―新型コロナウイルス感染症とリスクコミュニケーションの接点に迫る―

2021/1/14

インタビュイー:超域イノベーション博士課程プログラム 2017年度生 許 俊卿
インタビュアー:国際共創大学院学位プログラム推進機構 特任助教 戸谷 洋志
記事編集・写真撮影:2019年度生 森川 勇大・2017年度生 沈 吉穎

大阪大学超域イノベーション博士課程プログラムの教職員や履修生にインタビューする「超域人」が、対談形式の「超×超域人」として復活!今回は、国際共創大学院学位プログラム推進機構(超域)の戸谷洋志先生が、人間科学研究科博士後期課程2年生の許俊卿さん(超域2017年度生)にインタビューを行いました。新型コロナウイルス感染症(以下新型コロナとする)が拡大している現在、どのような学習生活を送っているのか、許さんが取り組むリスクコミュニケーションとはどのような研究なのか、専門の視点からどのように新型コロナを捉えられるのかなど、教員と学生といった枠を超えた対話を見ていきましょう。

新型コロナの中の研究・学習生活

戸谷 最近の学習生活について、特に新型コロナによって受けた影響とか変わったことはありますか?

 最近はほとんど家で過ごしていて、学校にいることは減っています。新型コロナの影響で研究のフィールド調査に行けなくて、文献調査やデータ分析しかできない状態になりました。

戸谷 学校の授業などはどうですか。今はオンラインの授業が多くなっていると思いますが。

 私が履修している授業は、ほとんどオンライン授業になっています。最初はなかなか慣れることができませんでした。特に発表を行うとき、他の人の反応が全然見えなくて、本当に聞いてもらえているのか、自分の意図が本当に伝わっているのかという心配がありました。ただ、議論型の授業なら、オンラインのほうが話しやすい気がします。

戸谷 授業のスタイルによってオンラインが適しているものとそうでないものがあるっていう感じですね。

インタビュアーの戸谷洋志先生

リスクコミュニケーションって何?

戸谷 許さんはどのような研究をされているのでしょうか?

 私は環境リスクをめぐるリスクコミュニケーションに関して研究しています。皆さんも知っているように、私たちの身の回りにはいろいろなリスクがあるのですが、特に近年注目されているのは、環境リスクです。私は大気汚染問題、特にPM2.5問題のリスクの研究をメディア報道と市民の認知という観点から進めています。目的は、メディア報道などの伝え方、市民のリスク認知の方式、またその中に潜んでいる複雑な関係を解明することを通して、リスクコミュニケーションのあり方を探ることです。
環境問題の難しさとして、関わる人やモノが広く絡まりあう複雑性、被害の未来予測や汚染の生成原因の不確実性などが挙げられます。このような性質上、はっきりした規制や管理を通して解決することが難しいのが現状です。この種の問題に対処するうえでは市民の行動という要素が重要で、市民がいかにリスクに対応できるかは現在大きな課題となっています。ですから、私は報道の問題、あるいは市民の認知の問題という観点からアプローチすることで、より科学的なリスクコミュニケーションのモデルを案出し、それをもって市民参加の促進に寄与するという研究をしています。

戸谷 いろいろなコミュニケーションがある中で、科学的なコミュニケーションにはどのような特徴があるのでしょうか?

 難しいですね。自分も科学的というのはどういう意味か、まだ模索している途中なんです。最初は科学的なコミュニケーションというと、科学的な知識を伝えることだというような考えがありました。もっと研究を進めると、科学的知識を伝えるだけでは科学的なコミュニケーションとは言えないかもしれないと思うようになりました。科学的なコミュニケーションには、まず重要な要素として客観性や透明性が含まれているわけですが、その他にも複雑な要素がいくつもあります。たとえば、伝え側と受け側の信頼関係により、情報交換が適切に行えるかどうかということです。
最近は、ある科学的な知識が実生活において本当に正しいかどうか、について考えていて。科学的知識は常に、たくさんの実験や調査などを通してまとめられてきたものですが、実生活に活用するとき、実験のような条件が備えられないことがあったりするため、期待する結果が出てこないこともあります。一方で、一般市民が生活の中で継承してきた生活知は、科学的に検証されていないけど、問題解決に役立つこともあります。このように、科学知と生活知のどちらがより正しいのかについて、答えがないかもしれませんが、模索しています。

戸谷 僕も、「科学的である」とは何を意味するのかについて、よく考えることがあります。例えばゲノム編集1とかって最近話題になっていますけど、それがどういう原理、どういう技術なのかなと論文を読んでも、アルファベットが羅列されてて全然何言ってるか分かんなくて。他方で、新聞の記事ではやり過ぎなぐらい分かりやすく説明するじゃないですか、イラストとか使ったりして。あれぐらい簡単に説明してくれないと科学的な情報って分からないんだと思いますね。だけど、そんな風に分かりやすくされてしまった情報が本当に科学なのかっていわれると、ちょっと微妙なのではないかとも思います。

 これも私の研究と関係があって、市民がどんな情報を欲しているのか、アンケートやインタビュー調査を行ったことがあります。その時分かったこととしては、やはり市民は科学的な情報が欲しいけれども、科学的な専門用語ばかりの情報ではなくて、専門家などによって一回解釈され、簡易化された科学的な情報が欲しい、そしてその解釈・簡易化のプロセスを自分が確認できることが望ましいと。

戸谷 なるほど、興味深いお話ですね。ちなみに、研究の将来の展望について、あるいは許さん自身のキャリアパスについて何か考えていることはありますか?

 博士前期課程のときは、できれば環境リスクのガバナンスに関する仕事をやりたいという気持ちがありました。でもグローバル・エクスプローラ2でいろんなところでインタビュー調査を行う中で、やっぱり現場には私がまだ分からない部分がすごく多いということが分かりました。現場で実務をやろうか、あるいはまた研究に進もうかということで迷っていたのですが、博士後期課程にある現在、自分ははっきりと「これからもっと研究を進めていく」と決意しています。今も研究を進めれば進めるほど、さらに研究を進めたくなります
ただ気持ちは少し変わりました。最初は問題をすごく簡単に考えて、情報の伝達と受容の過程にある問題だけを解決すれば、その他のいろんな問題も直接的に解決されると思っていました。今は、調査を進めれば進めるほどこれも分からなくてあれも分からなくて、いろんな課題が湧き出てきて。将来は研究者になって、これらの課題を一つずつ解決していきたいと考えています

リスクコミュニケーションの視点から見る新型コロナ

戸谷 今感染拡大している新型コロナも一種のリスクだと思いますが、許さんの専門であるリスクコミュニケーションの観点から、どのような研究ができると思われますか?

 メディア報道にしても、リスク認知にしても、新型コロナとPM2.5を比較することが非常に興味深くて、研究のヒントを得たと思います。PM2.5問題、あるいは環境問題は、経済発展と環境保全の間の関係で生じた問題といえます。行政や企業の対策以外に、市民の対策の重要性が見られてきましたが、個人の行動効果の検証にはなかなか時間がかかります。一方、新型コロナ問題は、被害状況が明確であるため、対策効果もすぐ確認できます。リスクコミュニケーションより、クライシスコミュニケーションという言い方がもっと適切かもしれません。なので、異なる性質のリスクに対する認知形成の違いが興味深いですね。
また、ちょうど新型コロナが話題になり始めた1月から3月ぐらいの間、私はインタビュー調査をしていて、新型コロナのリスク認知に関して在日中国人の話を聞く機会があったのです。インタビューを通じて、新型コロナに対していろいろなことを感じました。まずは情報の問題で、在日中国人は日本と中国の両方の情報を受け取るため、新型コロナのリスクに関する日本のメディアと中国のメディアの視点の違いに言及することがよくありました。リスクに関する情報が多数存在するなかでどれを選択するか、あるいは自分の認知プロセスをどう構成するかということがすごく興味深い研究課題になりますね。

戸谷 僕の印象なんですけど、日本と中国は最初の頃、新型コロナに対する危機感が結構違って、中国のほうがすごく敏感でしたよね。もちろん中国で発現したからっていうのもあるのかもしれないですけど。それに対して日本だと、クルーズ船の中でクラスターが発生するまでは結構みんなのほほんとしてた気がするんです。
僕は今でもよく覚えているんですけど、3月の頭にある会議で、感染症の研究者が予測したところによると、これから新型コロナは莫大な増え方をしていって、世界的なことになっていくから覚悟せよみたいなことを言われたことがあるんですよ。今思うと、それはすごい正しい予測だったんですけど、そのときはやっぱりみんな、ええ?みたいな、本当に?っていう感じで。半信半疑だったんですよね。なんであの頃の自分たちはのんきだったんだろうって思ってしまうんですよね。

 そうですね。私も先ほどのインタビュー調査を実施した時、在日中国人だけでなく、日本人にも意識調査を行ったのですが、在日中国人の方々はみんなすごく心配していて、危機感を持っていました。これは在日外国人のほうが情報、医療、保険について弱い立場にあるので、日本人のそれとは異なりいろいろな不安や危機感があるのではないかと私は考えています。一方、日本人の場合は全体的に全然大丈夫というような感じで、特に若い人は危機感がないなあと感じました。

戸谷 そうですね、あの時はまだ世間的にもそんなに危機感がなかったですよね。新型コロナが許さんの研究の視点に与えた影響などはありますか?

 もちろんあります。新型コロナ問題におけるリーダーシップに関する議論はよく見られますが、PM2.5問題のリスク認知を形成するプロセスにおいても、メディア、専門家などの関係者に対する信頼という要素が含まれています。そこで、新型コロナのような大きな問題で各関係者に対する信頼への影響は、PM2.5問題のリスク認知にどんな影響を及ぼせるかという研究視点を思いつきました。
他方、PM2.5問題の研究が新型コロナ問題の認知に与える視点もあります。PM2.5問題が初めて注目された2010年ごろは、ほぼ今の新型コロナ問題と同じような事態でした。ですが時間が経つと共に問題に対する社会の熱が下がり、本当にPM2.5問題の被害が出るのか、本当に解決できるかなどの疑問が生じ始めました。ですから、長期的にメディア報道の伝え方、市民の認知を把握すること、その間の変化と影響要素を分析することが、新型コロナ問題を考える上でも重要であると考えました。

戸谷 これは特に僕が日本社会を見ていた印象なんですけど3月とか4月とかって結構、外国人に対する差別が起こっていましたよね。今、最近はそうでもないかもしれないんですが。リスクコミュニケーションは単に科学的な知識の正しさだけではなくて、それがどうやって差別につながってしまうかとか、あるいは差別を防ぐためにはどうやってリスクコミュニケーションしたらいいのかとか、そういった視点も大事な気がしますね。

 そうですね、リスクコミュニケーションは情報交換以外に、情報元に対する信頼感や人々の間の相互理解もすごく大事なんです。情報を処理する人、情報を伝える人、そして実際に政策を検討し実行する立場にある人に対する信頼が大事で、信頼感があれば情報の交換がスムーズになり、人々の行動ももっと効果的になると思います。相互理解は、被害者・加害者という認識にも関連すると思います。先ほど差別の話がありましたが、自分が新型コロナに感染させられる、という意味で被害者となる恐れから、加害者に当たる「新型コロナに感染した人」に対して差別を行う可能性があると思います。そういうときは、加害者が自ら加害という行動をとっているのではなくて、彼・彼女自身も被害者なのかもしれないと意識し、理解する必要がありますね。

インタビュイーの許俊卿さん

新型コロナのリスクコミュニケーションのあり方はどうあるべきか?

戸谷 人々の間の相互理解が大事なんじゃないかというふうにおっしゃっていたんですけど、特に新型コロナ問題で情報発信側の政府やメディア、あるいは民衆の言説についてはどのように思いますか?

 センシティブな話題になりますけど、8月頃の渋谷のデモとか。

戸谷 ああ、新型コロナはただの風邪と主張するデモのことですか?

 そうです。戸谷先生はどう考えていますか?

戸谷 難しいね。まず、新型コロナを風邪だと言い切れるような科学的な妥当性はないと思います。ただ、そう言いたくなる気持ちは理解できなくもありません。僕たちはいつか新型コロナ対策が終わると思っているけど、WHOも声明を出していたように、新型コロナを世界から根絶するのは難しい。そうだとすると、僕たちは永久に今の「新しい生活様式」を続けなければならなくなるかも知れない。そう思うとストレスが溜まるのは理解できるし、だからこそ風邪だと言いたくなるのは、分からなくはないです。
何より忘れてはいけないのは、僕たちの社会には、仕事をオンラインにできる人とできない人がいるということです。両者の間で「新しい生活様式」の負荷はまったく違います。そこには明らかな格差がある。人々と触れ合う仕事をしている方々にとっては、「with コロナ」はとても大きなストレスを与えることになります。しかし僕たちの社会はそうした方々に支えられてもいるわけです。だからこそ、僕たちはそうした負担を強いられている方々をきちんとケアするべきなのですが、そうしたケアが十分に行われているとは、とても思えません。
もちろん僕は、言うまでもなく「新型コロナはただの風邪」運動はやめてほしいと思っています。しかし、やめてほしいって言うからには、そういう人たちに何かケアをしていかないといけないんだろうなとは思いますね。

 確かに私もネットで、新型コロナ下のシングルマザーの困窮状況や観光業者の倒産といった、ドキュメンタリー記事のようなものを見たんですけど、新型コロナの影響をすごく受けた人と、そんなに影響を受けていない人のあいだの差を感じました。こういう異なった状況下では、相互理解を得ることは本当に難しいと思います。私もそういった現状を目にしていなかったら、シングルマザー家庭の困難が理解できなかったと思います。相互理解の基本は、相手についての情報を積極的に入手することだと思います。自身とは異なる状態にある人々の存在を意識するということは、すごく大事ですよね。

戸谷 メディアの役割の一つが正しい科学的な情報を伝えることであるのはもちろんですが、それだけではなくて、今人々がどんな生活を送っているのかっていうのをちゃんと報道することでもあると思います。新しいライフスタイルに変わることで、この立場の人はこういうふうに生活をしないといけなくなっていて、別の立場の人はもっと大変な思いをしているとかっていうのを、その姿をきちんと伝えていくことが大事なんだろうなとは思いますよね。
国から新しい生活様式っていうのが打ち出されて、国民がみんな、それに従わないといけないっていう空気ができていると思うんですけど。僕がテレビなどで情報を目にしていた印象は、唐突に上からこれが新しい生活様式です、じゃーんみたいな感じで出てきて。もう全員この一つの生活様式に従ってくださいみたいな感じがすごいしたんですよ。そしてそれはあまり望ましくない姿なのではないか、とも思ったのですが、政策や規制を作る時、国民の話や意見を聞くかどうかについては、許さんはどう思いますか?

 私はそれとは違う考えです。もちろん、環境リスクをめぐる議論では、近年、市民参加という概念が出てきていて、そのような政策を出すときは、市民の意見を聞かなければならないと指摘がされています。環境問題の対策は長期的なものが多いですから、こういう規制や政策を実施するとき、事前に市民の意見を聞く必要があります。市民に納得してもらえる、協力してもらえる対策を実施するためには、案作成時からの市民参加の意味は大きいと思います。
一方、新型コロナのリスクを考えるなら、ある種の政府による強制的な力が必要になると思います。例えば、家族や友人と離れることができないという世間の声が力に政府が影響され過ぎてしまうと、効果的な感染症対策ができなくなり、かえって感染が拡大する恐れがあります。ですから私の意見は戸谷先生の逆ですね。
一言でリスクと言っても様々な種類があります。地震のような自然災害のリスクや、金融投資のリスク、環境汚染のリスク、また今の新型コロナのような社会、政治ともつながる複合的なリスクもあって。それらのリスクごとに対してコミュニケーションのあり方、あるいはガバナンスの対応方法が変わってきますね。

戸谷 単に双方向性だけが大事なのではない。あまりにも双方向性ばかりに目をとらわれていると非科学的な対応になってしまうから、ということですね。こういった緊急事態においては、一方的っていうと言い方が悪いけど、全体に対して一つの様式を示すみたいなことも避けられないのかもしれませんね。

超域での授業や活動を振り返って

戸谷 最後に、超域の授業や活動が許さんの研究に与えた示唆や影響があれば教えてください。

 自分の研究は文系と理系両方の視点が必要で、「超域性」みたいなものを持っているので、超域のプログラムに出願しました。超域の授業については、ちょっと辛口の感想を交えますが。

戸谷 いいですよ。

 正直に言うと、理系の人に対して文系的な授業をやっているという感じがあります。本当に文系の学問をやってる、社会学とかをやってる人からすれば中途半端なものとも思えます。例えば、分析手法を教える授業はすごくいいんですけど、でもそれを実際にどう使うかということに関する説明が不十分なので、例えばループ図3を実際の課題分析の際に使うことはなかなか難しいなと感じました。
一方、課題解決ケーススタディ4やフィールド・プロジェクト5の授業は本当によかったです。私は学部は日本語学とメディア学の出身ですので、フィールドワークなどの経験があまりありませんでした。超域で初めて本当のフィールドワークの体験ができて、いかにして人に聞き取り調査を行うか、いかにしてフィールドを訪問するのかということが実感できたのは本当によかったです。自分の研究の中でもフィールド調査がすごく大事ですから。

フィールドスタディーinマレーシア(右:許さん)

戸谷 特に超域で印象深かった授業や勉強になった活動はありますか。

 まずは「グローバル・エクスプローラ」ですね。アジアの国際会議に参加しました。最初はメディアなどコミュニケーションの伝達側だけに着目していたのですが、国際会議でガバナンス、教育、認知など様々な分野の人からアドバイスを受けて、研究方針やその後のキャリアパスにも大きな影響がありました
そしてD1の時の「超域イノベーション総合」のプロジェクト6は本当に難しかったですね。この授業で学んだことの一つは、「いかにして自分の専攻や超域で学んだ知識を課題解決に活用するか」という問題意識です。実際の課題に向き合った時、これを実践することはなかなかできないなあと思います。そしてグループワークの中で意見をまとめて、合意形成を行うこともすごく難しかったです。これも自分の研究とつながります。環境ガバナンス、環境リスクコミュニケーションの過程には市民参加と市民の合意形成という部分がありますが、たった5人のグループワークでの合意形成でさえ難しいのだから、多様なステークホルダーが絡み合う中での合意形成はもっと難しいと思います。でも、この授業があったからこそ、自分が学んだ知識や研究がどのように実課題に応用できるかについて考えるチャンスが出来ました。

戸谷 イノベーション総合は本当にお疲れさまでした。許さんが頑張っていたのは知っています。今日のお話の最初のほうで、将来のキャリアパスについては研究者を目指してるっておっしゃっていましたが、その一方で超域のグローバル・エクスプローラを一つのきっかけにして、現場の人あるいは諸外国の人とかと積極的に交流できるようになったというのは、もし超域で許さんがそれを学んでくれたのでしたら、教員としてもすごくうれしいことですね。

 ありがとうございます。

超域イノベーション総合の中間発表会

超域イノベーション総合グループメンバーと(左:許さん)

(注)
1 ゲノム編集:生物がもともと持っている性質を改変する方法。食や農業物の品種改良をスピードアップするため、ゲノム編集が注目されている。
2 グローバル・エクスプローラ:国内外の企業や大学、非営利団体、国際機関などを訪問することを通じて得た知見やネットワークなどを踏まえて、将来の諸活動やキャリアの展開に向けたアクションプランを作成し、キャリア形成のイメージを構築し具体化していく個人演習の授業。
3 ループ図:多様で複雑な要素が絡み合う社会問題を分析する時、問題の全体像をより明確に把握できるために用いる分析ツールの一つ。(授業レポート:システム思考
4 課題解決ケーススタディ:社会における実際の課題解決のあり様をケースとして議論することを通じて課題の発見からコンセプトの創造、解決案の実装に至る過程の実際についての理解を深めていく授業。
5 フィールド・プロジェクト:社会との関わりの中で課題解決に挑むことを通じて、社会課題に潜む要因や意味の広がり方、それらへの対処方法についての理解を深めるプロジェクト型演習。
6 超域イノベーション総合:博士前期課程の2年間にプログラムで培ってきた知識や経験を総動員し、8ヶ月に渡るプロジェクトにチームで取り組むプロジェクト型演習。(授業レポート:超域イノベーション総合