■はじめに
Texted BY 大阪大学理学研究科 講師 石川 春人 (プログラム担当教員)

  2014年3月30日~31日の日程で、ホテルコスモスクエア国際交流センターにおいて実施された、平成26年度大阪大学超域イノベーション博士課程プログラムのオリエンテーション合宿に参加しました。私はこれまでチューター教員として1年間超域に関与してきましたが、担当の超域生以外と接するチャンスがあまりなく、今回新たに第三期(2014年度)の履修生が加わるこのオリエンテーション合宿が非常に良い機会だと思い楽しみにしていました。

  合宿中は様々なプログラムが組まれており、海外実習等の報告会ではエンターテイメント性に富んだプレゼンテーションが続き、良い意味で予想を裏切るパフォーマンスに感心しました。履修生主導のグループディスカッションにおいても、楽しみながら様々な事を議論し互いを高め合う姿勢に、学生の意識の高さを感じることができました。5
  またOECD東京センター長の村上由美子氏によるワークショップでは、気後れする事なく自分自身の意見を述べる積極性が感じられました。自分の意見を積極的に発言することは、最近の学生に欠けている資質ですので今後も大切にしてほしいと思います。その後の懇親会では私の担当以外の超域生とも話をすることで、超域には個性的で非常に魅力ある人材が集まっている事を再認識できました。

  14年度生も新たに19名加わり、超域プログラムが今まで以上にお互いを高め合うことができる場になるよう、私も出来る限り応援していこうと考えています。

■14年度生 感想レポート
Texted BY 大阪大学文学研究科 14年度生 関屋 弥生

  合宿の前日三期生のもとに、履修生企画のワークショップに関する通知が届きました。“グループ・ディスカッションをおこなう。(ただし、三期生がいるので議論を加熱させ過ぎないこと)”というその内容に半ば恐怖しながら当日の会場に向かいました。しかし、最終的に、この二日間のオリエンテーションを通じて、非常に良い意味での“洗礼”を受けて帰ってくることが出来たように思います。

【海外フィールド・スタディの報告会】
超域の魅力のひとつでもある海外フィールド・スタディですが、単にプログラムとして与えられた課題をこなすだけでなく、個人の研究内容や興味に合わせ、それに関連する現地の施設や人と事前にアポイントメントを取って訪れるという、非常に自主的な活動も含まれていたことに驚きを覚えました。何より先輩方の発表がとても個性的で分かりやすく、聞いていてとても勉強になりました。4
【履修生企画によるワークショップ】
教職員や生徒の混交チームでのディスカッション形式で、メンバー同士の専門性、あるいは将来のキャリアについての考えを知る良い機会になりました。超域プログラムでは、このように自身の意見を発信するための場が多く設けられていますが、その導入としても、とても良い経験になりました。また、初めての顔合わせの場ということもあり、和気あいあいとディスカッション出来たのも良かったと思います。
【OECDセンター長らの講演会】
国際的な舞台で活躍されている方々のお話を伺うことで、“国境を越えて活躍する”という超域プログラムの趣旨のひとつを、より現実的に捉えることが出来るようになりました。先輩方が、非常に積極的かつ的確な質問をされていたのも印象に残りました。3

  今回のオリエンテーション合宿での一番の収穫は、発信力・企画力・積極性といった点で、超域生になればこんな力が身に着くのかということを、先輩方を見ていて感じることが出来たことかもしれません。
  今後の活動に対して非常に期待感の高まる二日間となりました。