友枝 敏雄(ともえだ としお) 
特任教員紹介
友枝 敏雄(ともえだ としお) 
特任教授
専門分野 社会学
担当業務 総務、選抜審査評価
担当授業
チューター担当
学部・学科
人間科学・言語文化(箕面)
研究関心 社会学を専門としています。「社会学とは何か」という問いは、社会学者が一生考え続けているものです。考えてもなかなか明確な答えは見つかりません。
 私は、社会学者として、理論研究と実証研究の「二足の草鞋」を履いて研究を続けてきました。
 理論研究とは、西欧近代に誕生した社会学理論の今日までの展開をあとづけるとともに、その理論が登場した時代背景・社会背景を考えていくものです。私が研究対象とした社会学者は、戦後アメリカ社会学を代表するT.パーソンズと20世紀後半から今日までイギリスを代表するA.ギデンズです。理論の内容は、社会秩序の生成、社会変動、社会構造の維持(再生産)といったものです。
 実証研究とは、社会調査データの計量分析です。ここで言う社会調査データとは、質問紙(調査票)によって収集されたデータのことです。
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研究紹介

【自己紹介】
1951年熊本市に生まれる。小学校・中学校・高等学校時代は広島で過ごす。
1975年東京大学文学部社会学科卒業
文学部のなかで、なぜ社会学科に進学したかといえば、社会学と心理学の学生の就職が法学部や経済学部並みによかったからです。大学院に進学して研究者をめざす決心がなかなかできなかったので、一流企業に就職して「日本資本主義の先兵(?)」として生きることも考えました。しかしやはり苦労が多くても研究者の道をめざそうと思い、大学院に進学しました。大阪大学は、私としては大学教員としての4つ目の赴任校です。

【私の研究】
まず理論研究では、社会学的分析の水準には、ミクロレベル、メゾレベル、マクロレベルという3つがありますが、私の関心はもっぱらマクロレベルにあったので、社会構造、社会変動、全体社会システムの秩序とは何か、社会秩序の生成といったことについて研究してきました。具体的には、戦後日本社会の変動を、とりわけ社会階層と社会移動の観点からみると、どのようなものだったのか、「第二の近代」おける社会学理論の可能性として、公共性(publicness)と正義(justice)に注目して、これらをどのように概念化し、社会を分析する装置として位置づけたらよいのか、さらには将来社会をどのように構想したらよいのかというテーマを研究してきました。
 つぎに実証研究では、社会調査データの計量分析を行ってきました。社会調査データの計量分析としては、(1)家計の貯蓄行動の分析、(2)社会階層と社会移動(Social Stratification and Social Mobilityを略記してSSM)調査データの分析、(3)高校生の意識調査のデータ分析を行ってきました。とりわけ高校生の意識調査は、2001年に第1回調査を実施して以来、2007年に第2回調査を、2013年に第3回調査を実施してきましたので、21世紀に入ってからの日本の高校生の意識の変化を捉えた貴重なデータになっています。データ分析から明らかになったのは、日本の高校生が規範への同調傾向を強め、政治的態度として「保守化」への志向性が顕著になっていることです。
  私の研究への姿勢および関心を知ってもらうには、私が悪戦苦闘しながら作成した著作を読んでもらうのが一番でしょう。そこで代表的な著作をあげておきます。
 
『Do! ソシオロジー 改訂版』(共編著、2007年、有斐閣)
『グローバリゼーションと社会学』(共編著、2013年、ミネルヴァ書房)
『リスク社会を生きる若者たち-高校生の意識調査から-』(編著、2015年、大阪大学出版会) 
『社会学のエッセンス 新版補訂版』(共著、2017年、有斐閣)
『社会学の力』(共編著、2017年、有斐閣)

私にとっての超域とは?

 「超域」がめざすのは、自分の研究の専門分野を持ちながら、教養的知識にあふれた「真の知識人」を育成することだと考えています。高い志を心にひめて地道に精進する、そういう学生を、色々な意味で、叱咤激励し、支援するために、私にできることは何かと自問自答しながら、日々の努力の中から一歩ずつ前に進んで行きたいものです。
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 研究については、activeに、さらに言えば、aggressiveであってよいと思います。しかし人間としては、対話していることが楽しくなるような、そして信頼関係を構築できるような人物に成長してもらうことを期待しています。