原 めぐみ(はら めぐみ)
特任教員紹介
原 めぐみ(はら めぐみ)
特任助教
専門分野 国際社会学・移民研究・多文化共生論
在職時の担当授業 海外フィールド・スタディ(授業レポート1234
グローバルエクスプローラ
超域アクティビティ・演習 他
研究関心 ・人の移動現象に立ち現れる構造的暴力と越境する人々の行為者性
・越境する子ども・若者たちのライフストーリー
・2009年改正国籍法の社会的インパクトの実証的研究
・外国にルーツを持つ児童・生徒を支える地域活動と政策提言
space_sp-appointed

研究紹介

img_sp-appo_hara-megumi_02 「越境する人々」の生き方を学ぶため、ライフストーリー研究を行っています。ライフストーリー研究とは、人々が人生を生きていく過程を物語る行為と、語られた物語を解釈する研究のことです。国民国家の枠組みや教育や労働など、極めて構造的な問題の中に埋もれてしまっている人々の人生の物語を紡ぎ出すことが私の研究の目的です。
 現在行っている研究の協力者は、主に日本とフィリピンを往来する10代から30代の若者たちです。長期に渡り日本とフィリピンの各地でフィールドワークを行い、ひとりにつき複数回インタビューを重ねて構成された、共同行為としてのライフストーリーからは、越境する行為者の主体性を理解することができます。具体的には、1〕国籍や在留資格などの政治的アイデンティティを巡る対応 2〕教育、労働、階層移動など子どもの社会化に伴う個人の実践 3〕二つの国と家族に跨るトランスナショナルな文化的経験 などに着眼し、若者たちの物語を解釈し、論文を書いたり、学会発表をしたりしています。
 ライフストーリー研究の性質上、研究協力者たちとの人間関係の構築が欠かせません。そのため、日常レベルで実践的な活動(簡単な法的アドバイスや、通訳業務、教育支援など)も行っています。個人で行うこともありますが、NPOやNGOなどと協働することが多いです。そのような活動に携わることにより、私の研究の社会的意義を見出していると言えます。最近では、自身の研究成果をいかに政策提言という形で還元できるかを考えています。
 振り返れば、日本に住んでいるフィリピン人にインタビューを始めたのは大学3年生の時なので、約10年このテーマで研究をしています。私自身、16歳の時にフィリピン留学を経験し、その後も日本とフィリピンの間を往来し続けている「越境する若者」だということを考えると、私がこのような研究を始め、のめり込んだのは、必然的だったと言えます。きっとこれからも研究協力者たちと人生という旅路を共に歩みながら、ライフストーリーを綴っていくことが、私のライフワークになっていくのだと思います。 img_sp-appo_hara-megumi_01

私にとっての超域とは?

 私の研究協力者の多くは、いとも簡単に国境を超え、頻繁に移動します。私自身も研究者として海外の研究者らと国際共同研究プロジェクトを行い、SNSを駆使してインタビュー調査を実施し、格安航空券片手に国際学会へ出かけています。現代社会は、限りなくボーダーレス社会に近づいていっていると日々実感しています。しかし、バウンダリーレスの実現はまだ遠いように感じます。人種・エスニシティ、ジェンダー、世代、政治的思想、宗教などの違いによって目に見えないバウンダリーが散在しています。まずバウンダリーがあることを認識し、他者との対話と、他者への想像力を礎にそのバウンダリーを超えていくこと、それが超域だと思っています。

超域生の声

 若くてきれいな超域履修生のお姉さん的存在です。2015年度の海外フィールド・スタディでは、マーシャル諸島での研修を共にしました。豊富な海外経験とハツラツとした仕事ぶりで支えてもらいました。町の食堂でフィリピン人の店主とタガログ語で会話する姿は、その場にいた履修生を感服させました。一方で多肉植物オタクの一面もお持ちで、マニアックな話も披露してくれます。みんな大好き、「ハラメグ」をこれからもよろしくお願いします!

2015年度生 金丸仁明さん

space_sp-appointed
photo_sp-appo_hara_03b

message

 超域イノベーションプログラムは、みなさんにとって「未来への通過点」です。プログラムが提供する機会を有益に使い、ここで得た知識や思考力やネットワークを持って次のステージへと進んでいってほしいと思います。未来へと前進するみなさんが、次のステージにスキップで行けるような、良いステッピングストーンになればいいなと思います。