三田 貴(みた たかし)
特任教員紹介
三田 貴(みた たかし)
特任准教授
専門分野 政治学(比較政治学、未来学)、オセアニア(太平洋諸島地域)地域研究、国際開発学
担当業務 教務・海外派遣教育、自己点検・外部連携
担当授業 海外フィールド・スタディ(授業レポート1234
イノベーションと未来学(授業レポート
イノベーションと国際協力、グローバル・エクスプローラ 他
チューター
担当学部・学科
文学・法学・経済・国際公共政策・言語文化(豊中)
研究関心 太平洋島嶼国の国家建設に関する未来研究
太平洋諸島地域におけるグローバル化の影響
太平洋諸島の核問題と脱植民地化
ミクロネシア地域の植民地化と脱植民地化
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研究紹介

img_sp-appo_mita-takashi_01 植民地化と脱植民地化に翻弄されてきた太平洋の島国の人々は、不平等な国際関係の下敷きになりつつも、したたかにそして力強く生きています。私は未来学(futures studies)という手法を軸に、「どうやったら小さな国が自立できるの?」「小国がグローバル経済の食い物にされないようにするには?」「海面水位が上昇して生活域が浸水してきているけど、どうする?」「どのような観光開発が望ましいの?」「生活習慣病をなくすには?」といった課題を、当事者の人々と一緒に考えています。
 主なフィールドはミクロネシアを中心としたオセアニア世界ですが、とくにパラオとは34年間に渡って深いかかわり合いを持ってきました。幼少時と大人になってからと、合計7年間パラオで生活しました。子供の時の滞在は両親が移住を試みたことによるものですが、大学生以降の訪問は自らの意思でパラオとの関係を築いてきました。パラオに滞在していた時、パラオは「非核憲法」と「独立」との間で揺れていました。脱植民地化のプロセスを肌で感じながら、一つの国の未来について関心を持つようになりました。パラオでは研究のためのフィールドワークに加えて、日本国大使館やコミュニティカレッジで働く機会を得ました。私がこれだけ一つの場所とそこに住む人々と深くかかわり合いを持った場所は日本国内にもないので、パラオは私にとっての故郷と言えるところです。
 そんな私にとって、研究活動や教育活動は、パラオ(に象徴される世界)が、地域や世界の課題を乗り越えていくための、実践的ツールです。研究は、当事者性を重視し未来のための方策を検討します。教育(授業)では、「教える」(知識を伝達する)のではなく、未来を変革に導くリーダーとなる学生のキャパシティをいかに引き上げるかということに関心があります。学生とフィールドに出て、課題や解決策を一緒に発見し学びを進めることが何よりも楽しく意義ある活動だと感じています。
 関心キーワードは、未来学、民際学、地元学、リベラルアーツ、島嶼地域、太平洋諸島、ミクロネシア、コンパクト・インパクト、脱植民地化、発展と格差、共生社会、気候変動、グローバリゼーション、原発事故と社会分断、ワークショップ、世界人権宣言。

私にとっての超域とは?

 小学校を卒業してすぐに、英語も現地語もわからないまま海外(外国)に暮らすという経験をしました。多文化共生などという言葉もまだない時代でした。もちろん日本人学校などない場所です。10代前半のこの経験をきっかけに、自分とパラオとの強くて長い関係が生まれました。それ以来、日本、パラオ、沖縄、グアム、ハワイあたりをぐるぐるまわっていたので、自分がどこにいるべきかわからなくなることがよくありました。同時に、boundaryが溶けていく感覚がしました。しかし国境や文化というboundaryを越えても、世の中にはほかにも無数のboundariesがあります。それらと交わりを持つと、自分が成長し、関係した相手にも変化を及ぼすのではないでしょうか。こうして、人々がお互いに影響し合い、世界が良くなっていく方向で協働することができれば、それは私にとって大きな喜びです。

超域生の声

 三田先生に会って、僕は自分と考え方が違う人に優しくなれた気がします。たぶん、それは僕が超域で経た一番大切な変化だと思います。ただ、先生の味覚は大変なことになってます。あと、飛行機ではいつも異常に嬉しそうです。そんなスパイス大好き航空オタクの自由人、三田先生が僕の恩師です。

2014期生・2016期生 奥野輔さん

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message

 超域イノベーション博士課程プログラムが採択されたと知ったとき、この日本でもようやくポテンシャルの高い学生に「奨学金」を与え、可能性を開花させるためのフェローシッププログラムが生まれるのだと思い、私もその教育に参画したいと思いました。私自身にとって、超域で教育を担当することは、この社会・世界の未来がより素晴らしくなるために協働することだと思っています。
 履修生の皆さんは、この広大で多様性に満ちた世界の中で、違いがあることを受容し尊重し楽しむことができる研究者・実践者になり、そしてそうした人々の幸せのために課題を解決に導いていってほしいです。