3. 合宿一日目:自らの限界を超える

ライフスキル・トレーニング合宿のテーマは「自らの限界を超える」です。
事前学習で行った体力測定の結果を踏まえて、
トレーニングやこれまでやったことのない競技に挑戦することで自らの身体の限界に挑戦していきます。
しかし、参加する履修生全員が一つの基準を超えるために挑戦するわけではなく、
それぞれの体力レベルにあった限界を設定し、それに挑戦することが求められます。
さらにこの合宿中のさまざまな競技、活動はチームによって行われます。
チームには男女だけでなく体力にも差があり、それぞれのチームでの戦略やチーム内でのリーダーシップ、
フォロワーシップについてそれぞれが考え、役割分担を行うことがすべて結果に反映されます。
また、ファシリテーターとして参加する子どもスポーツイベントにおいては、
リーダーシップに加えて企画とプロジェクトマネジメントについて実践して行かなければいけません。
以上のような体験は、どれも超域生は経験したことのないものばかりのものです。
自分には分からないことを行う体験をすることで、
新たな自分の可能性を感じたり、心身の一体感を味わうことができました。


3-1. ウォーミングアップ、体の使い方、体力測定

 平成25年1月17日午前8時半に大阪大学に集合、ライフスキル・トレーニング合宿を行う洲本市:ウェルネスパーク五色(http://www.takataya.jp/)へ向けてバスにて移動、11時に到着しました。バスのなかでは、新たに追加が発表された最終日の「駅伝」に超域履修生のほぼ全員からブーイングがありましたが、ルール担当のチームによって、すぐに気を取り直して、ルールの調整がおこなわれました。
 到着してから、施設内のGoGoドームという全天候型の施設に全員集合し、ウォーミングアップと体の使い方について、アスリートネットワーク理事で、ゲストインストラクターの小島茂之氏(シドニー五輪出場、100M・400Mリレー)の指導のもと行いました。自分の身体を想い通りに動かにはどのようにしたらいいのか、そして早く走るためにはどのように身体を動かしたらいいのかといった体の使い方に関する考え方を最初に理論的にきっちりと説明を受けた上で実際に体を使うという学習をおこないました。このような具体的な体の使い方について、普段の生活ではほとんど考えたことがなかったため全員興味深く指導を受けていました。


小島茂之氏:指導の感想
ウォーミングアップということで体の使いかたを中心に行いましたが、
単純に見える動きでも実際に行ってみると思い通りにいかない部分も
あったように見えました。

 お昼を挟んで、50m走と3kmの持久走による体力測定を行いました。50m走は、午前中に習った早く走るための体の使い方を生かして、超域履修生と教員の一部も挑戦しました。中には自己ベストを更新した人もかなりいたようです。そして雪の降る中行われた、3kmの持久走では、施設内の1kmのアップダウンの激しいコースを3周するものです。50m走では笑顔がみえていましたが、ここでは全員から笑顔が消え、黙々と走っていました。
 事前学習での体力測定の結果、そして50m走と3kmの持久走の結果を踏まえて4つのチーム編成が行われました。以降は競技・課題ごとにポイントが加算され、それをチームで競うことになりました。


3-2. 食事:超域アスリートメニュー

 合宿中の食事はすべて、アテネ・北京オリンピック、カヌー代表の鈴木祐美子氏考案の超域アスリートメニューでした。事前学習の際に、履修生全員に3日間の食事記録をつけてもらい、それを元に必要な栄養とカロリーが考えられた食事が提供されました。

 どのメニューも全て好評で、履修生だけでなく、教員、スタッフ全員で毎回の食卓を囲いました。なお、食事の時も先ほどの決定されたチームごとに集合し、集合が完了したチームのキャプテンから岡本講師へ報告するルールが設定されていました。

最終日には、鈴木さんご自身が合宿を訪問され、 メニューに関する解説を自ら行なって頂きました。

3-3. フィールドホッケー、メンタルトレーニング

 体力測定の後は、森本さんによるフィールドホッケー指導となりました。まずは基礎的なスティック(ホッケーでのラケット)の握り方やドリブルを練習しました。ほとんど全員がスティックを初めて手にし、ここでようやく笑顔が戻りました。教員も一緒になってスティックにボールを当てることの難しさや、グランドでのボール捌きを楽しみながら学んでいました。ここでもチーム対抗のドリブルリレーが行われ、チーム内での教え合いなど積極的な動きが見られ、早くもチームビルディングが始まっていました。

 夕食後、引き続き森本さんによるメンタルトレーニングのワークショップが開かれました。森本さんは、弱小であった天理高校女子ホッケーチームを、1年でベスト4に入る強豪にした実績をもたれており、実際にどのようにメンタルトレーングをチームの力を上げるのに活用されたかを説明されました。その後、実際に翌日のホッケーのチーム対抗戦での自分のプレーをイメージしながらのメンタルトレーニングが行われました。ポイントは、自らの姿を出来る限り具体的に、ポジティブにイメージすることで、さらにそれを言語化してパフォーマンスの目標設定につなげていくことでした。ポイントはまず到達したいゴールを設定し、それを時間を遡って具体的なプランをイメージしていくというもので、超域の授業や活動で扱ってきたビジョン設定や目標設定といったものとほとんど同じ考え方なのではないかと思いました。
 このメンタルトレーニングは、寝転んで、リラックスして、自分の動作をイメージするものだったので、超域履修生は、昼間の疲れもあり、睡魔と戦いながらの取り組みになりました。
 その後、合宿内での企画の準備を行い、翌日に予定されている超域生オリジナルゲームのルールを決めるチーム、次の日の夜の交流会を担当するチーム、最終日のスポーツ教室(キッズドリームスポーツチャレンジ)を担当するチームに分かれ、自主的なディスカッションを行いました。その後、22時頃、超域履修生の多くはすでに重度の筋肉痛に苦しみながらの就寝となりました。

1.目的 2.事前学習 3.合宿一日目 4.合宿二日目 5.合宿三日目 6.事後学習・まとめ