超域イノベーション・コア

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超域イノベーション総合

産官民の実践家とともに、多様な研究科から集まりチームとなった大学院生が現在の延長線上にはない未来を描き、未来に挑む。イノベーションチャレンジ。それが、「超域イノベーション総合」です。
課題設定・解決能力の修得を目指す、超域イノベーションコア科目の集大成プロジェクト。

 超域イノベーション博士課程プログラムでは、汎用力の基礎となる知識やスキルを身につけるための授業科目の他、課題設定・解決能力ならびにその実行・実装のための総合的な能力を修得するための超域イノベーションコア科目を開講しています。「超域イノベーション総合」は、その集大成となる長期のプロジェクト型授業です。

プロジェクト成果

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100年豊かに暮らす家作りのために

課題提供:株式会社 KJ WORKS

 このチームのミッションは、地域に根ざしたこだわりの家づくりに取り組む工務店が、「100年の家」を「豊かな暮らし」とともに提案していくための仕掛けを提案することです。物理的に100年保つ家というハード面だけではなく、「暮らしを提供する」ということを考えながらソフト面での提案をします。

チーム 4 smiles: 活動概要&成果 
■ 現状を知る

 まず、KJ WORKSの取り組み、特徴、取り巻く環境などを理解するために、積極的に様々なところにフィールド調査に赴きました。特にKJ WORKSには何度も足を運び、文字情報だけでなく、体験を通して顧客とのつながり、地域とのつながり、KJ WORKSの強みを理解しました。

■ 課題提供者とともに取り組む

 KJ WORKSに足を運ぶことはもちろん、フィールド調査をともに行ったり、インタビューをしたり、時にはディスカッションをして、コメントを頂きました。こうすることで、KJ WORKSを深く理解し、KJ WORKSに寄り添った提案を目指しました。

■ 仕掛けを提案する

 KJ WORKSの現状、住宅業界の現状などを押さえつつ、「100年」という大きな流れ、とくに人口の変動、人口構成の変化、人口の移動を考慮した顧客開拓の仕掛け「KJ WORKS INN」を考案し、さらに、事業の展開を時系列で提案しました。

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新しい価値創出のためのものづくり

課題提供:パナソニック液晶ディスプレイ株式会社

 このチームのミッションは、「本当に欲しい、望まれているディスプレイの提案」です。現在ディスプレイ業界では、高精細化、低消費電力化、薄型・コンパクト化といった特性の更なる進化とともに、曲がる・透明・3D・触覚といった新技術の開発が進められています。しかしながら、魅力的なアプリケーションは未だ示されているとは言えません。未来のシーンを描くことで、新しい価値を創出するディスプレイを提案してください。

チーム Visara: 活動概要&成果 
■ 価値共創(Creative shared value)

 チーム「Visara」は、社会も企業も顧客もそれぞれにとって「共有できる価値」を創造することを目指して、社会的な課題(少子高齢化社会における福祉、教育、雇用問題etc.)に注目しました。特別養護老人ホームや在宅勤務のためのテレワーク導入会社などの現場を訪問し、様々な場面でのディスプレイの利用シーンを描いていきました。

■ プロダクトにどう落とし込むのか?

 社会課題からのアプローチでは、具体的なディスプレイというプロダクトに落とし込んでいくことに大きな壁がありました。そこで展示会や相手方企業の方とのディスカッション、文献調査で、価値を実現するためのシーズやプロダクトのヒントを探していきました。また、実際に自分たちで実験をしながらアイデアをくり返し検討しました。その結果、最終成果発表では、自分たちで作成したイメージビデオを使いながら、働き方の選択肢を広げるテレワークのための新しいディスプレイコンセプトを提案しました。

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持続可能な地域社会

課題提供:京都市右京区京北地域

 このチームのミッションは、過疎指定地域となっている京北地域において、地域振興のために必要な取り組みを提案することです。
 行政、NPO、地元住民など、関係する人々と協力しながら京北の現状と課題を明らかにし、未来に目を向けて、今できること、今しなければならないことを提案します。

チーム 京北: 活動概要&成果 
■ 課題と希望を見つけるフィールドワーク

 まずは現場に足を運び、京北という場所と、そこに住む人たちとの関係を築きました。都市とは違った人と自然の魅力に圧倒されながら、同時に、農山村地域の厳しい現状について理解を深めていきました。現場と政策の間を行ったり来たりしながら、京北が抱える課題を洗い出し、課題を取り巻く人とモノの関係性を探っていくことが最初の活動となりました。

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■ 担い手は誰なのか?

 「課題」はすぐに、多すぎるほど見つかりました。ところが、過疎地域に人手はありません。どんなに「立派な」提案をしたところで、実現できなければ絵に描いた餅。誰が提案の担い手なのか?持続可能性とは何か?子育てや人の移住に狙いを定めて仮説を立ててみるも、アイデアの実現可能性を巡って試行錯誤が続きました。

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■ 「動き」を作り出すための提案

 現場との対話やワークショップをおこないながら、自分たちの提案に少しづつ手応えを感じ取ることができました。地域の中で出会ったバラバラな動きを結びつける仕組み(「花開くコミュニティモデル」)を考え、食と芸術に焦点を当てた2つのアクションプランを提案しました。

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ウガンダで展開する持続可能な衛生ビジネス

課題提供:サラヤ株式会社

 このチームのミッションは、東アフリカのウガンダ共和国を舞台として、自然にやさしい衛生関連商品の開発と販売促進を図ることで現地の「衛生・環境・健康」の改善に貢献できるビジネス戦略を策定することです。

チーム 超域・ウガンダ: 活動概要&成果 
■ 東アフリカ・ウガンダ共和国でのフィールド調査

 サラヤ株式会社は東アフリカのウガンダ共和国で衛生関連のビジネスを開始しました。超域チームはウガンダの「衛生・環境・健康」に貢献するサラヤ株式会社のビジネス戦略を策定することを目的に、ウガンダでのフィールド調査を実施しました。

■ 開発途上国のマーケットを理解する

 超域チームにとって未知の国であるウガンダのマーケットを理解するため、首都カンパラと近郊地域において工場や販売店、また病院と薬局などでの調査をおこない、さらには製品の利用者へのインタビューをおこないました。

■ ビジネスを通して社会課題解決に取り組む

 ウガンダの保健衛生や健康また環境の分野に存在する社会課題は何か、また、その社会課題に対してビジネスの手法を通してどのようにアプローチするのかを議論しました。その結果、新しい販売チャンネルを開拓するビジネス戦略を提案しました。

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超域イノベーション総合プロジェクト 2014年度を振り返って

■ 座学

 プロジェクトに挑む前段階として、イノベーション、システム思考、デザイン思考、問題解決に必要となるスキルやツールについて講義・ワークショップ形式で学びました。なお本座学部分は、2015年度より「超域イノベーション導入I」として開講予定です。

■ キックオフ
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 課題提供機関と学生の初顔合わせです。企業/自治体等の概要、テーマやその背景について説明いただいた後、学生と課題提供機関の方とが打ち合わせを行い、プロジェクトの方向性や今後の予定を考えました。

■ 進捗報告
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 6月中旬に学生と教員だけで、進捗確認のための報告会を行いました。異なるテーマに取り組む他チームの取り組みや課題を知ることで、互いに多様な視点からの刺激を受けました。

■ 中間発表
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 8月初めに、課題提供機関である企業/自治体/NPO等の関係者を招き、中間発表を行いました。この中間発表では、各チームが定義した問題とその解決のアイデアを発表し、課題提供機関の方からフィードバックを貰いました。ここでプロジェクトの方向修正や最終提案に向けた課題を明らかにしていきました。

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■ 進捗報告
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 11月中旬に、学生と教員だけで、最終成果発表に向けた最後の進捗報告会を行いました。ここでは最終提案の素描を発表しました。

■ 最終成果発表
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 プロジェクトの集大成として、課題提供機関である企業/自治体/NPO等の関係者を招き、最終成果発表を行いました。学生は、約8ヶ月間で培った知識、調査結果、プロトタイピング、洗練を繰り返したアイデアを総動員して、新たな価値を創造する将来ビジョンや実行プランを提案しました。

■ ふりかえり

  最終成果発表の後には振り返りの時間を設け、約8ヶ月間のプロジェクトでのそれぞれの学びの振り返り、共有を行いました。
 学生は自らの成長を実感するとともに、新たなイノベーションチャレンジへと想いを新たにしました。

■充実したフィールドワーク、文献調査、プロトタイピング

 キックオフ後は、テーマに関わる現場や背景への理解を深めるため、課題提供機関である企業/自治体/NPO等の方々のご協力のもと、現地調査・インタビューを行いました。他にも、関連する場所での観察やフィールドワーク、アイデア検証のためのプロトタイピング等、教室に留まらない活動を行いました。

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※以上のスケジュールは2014年度のものです。 2015年度は、5月キックオフ、8月中間発表、10月最終成果発表と期間を圧縮しての開講を予定しています。

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履修学生の声

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 与えられたテーマは住宅業界でしたが、実際には業界内のことだけでなく、その周辺情報や関連する課題についても理解しなければ何もできないことがわかり、社会の成り立ちが思っていた以上に複雑であることをリアルに知ることができました。答えのない課題に向き合うことになるので、課題提供者様にどうやって提案を納得してもらうかがとても大切になります。そのときに、図や写真、シミュレーションを用いた表現方法が自分の強みになるのではないかと強く意識させられました。
(工学研究科 博士後期課程1年)

京北

 地域づくりがテーマでした。自身の専門とは異なる内容だった為、専門性が通用しない舞台で何ができるか、を考えるきっかけとなりました。活動を通じ、専門の強みを活かせなくても、チームをサポートする事でプロジェクトに貢献できることに気づきました。
 普段の研究とは異なり、実験できない点が公共政策の難しさだと思います。利害が複雑に絡む現実をどう動かすか考え、実際に動かす事が社会にとって必要な「答え」なのだと、身をもって学ぶことができました。
(薬学研究科 博士後期課程1年)

超域・ウガンダ

 ウガンダでの現地調査から途上国でのビジネスの現状や大変さを学ぶことができました。情報の取捨選択や課題設定が難しく手探り状態の中で、専門領域の違うメンバーといかに強みを活かして協働するか試行錯誤し、最後は具体的な提案に落とし込むことができたのは良い経験となりました。プロジェクトを通して企業の方々・超域の先生方からフィードバックをいただいき、学術研究とは違うビジネスの物事の捉え方を学ぶことができたのも貴重な蓄積となりました。
(国際公共政策研究科 博士後期課程1年)

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課題提供者の声

株式会社 KJ WORKS

 少子高齢化が進む中、住宅建設は当然のこと縮小傾向となる。その対応策としての「KJ WORKS IN」はターゲットが幅広く展開しすぎる為に、本来の上質顧客層に見切られかねない要素が多く、そのあたりをもっと考慮すべき問題が残る。しかし、終始、家づくりや対策テーマに前向きで、笑顔が尽きないチームワークとバイタリティ溢れる創意工夫にはこの先のヒントが沸き起こりそうで感謝、感謝です。

京都市右京区役所京北出張所/NPO法人 京北コミュニティビジネス

 昨年4月からの京北地域での調査活動を実施してもらいました。地元住民及び新規移住者に対するヒアリングを精力的に行い、地域の抱える諸問題を的確に列挙し、且つ、解決方策の糸口をアドバイスをいただき、当地で問題解決に向けての活動をしている者としては、強力なサポートとなりました。

サラヤ株式会社

 『アフリカ』と『ビジネス』という、どちらも未知の世界だったと思いますが、熱心にヒアリング・検討・仮説を繰り返して、頂きました。その過程でとことんまで考える事が、その後の力になってくると思いますし、それがこの課題の狙いだと感じました。

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■ 本プロジェクトについてのお問い合わせ 

企業、自治体、NPO、その他団体等からの連携のお問い合わせ、大学等からの後援・視察依頼等、
お気軽にお問い合わせください。
お名前、ご所属、連絡先を明記の上、お問い合わせフォームからご連絡ください。

宛先:超域イノベーション総合授業担当まで

※本ページに掲載している情報は、2016年1月時点のものです。また、掲載している情報の無断転載を禁じます。