ホームページ更新の停止に際して

 超域イノベーション博士課程プログラムは、大阪大学が、文部科学省による博士課程教育リーディングプログラムのオールラウンド型に2011年12月に採択されたことをきっかけとして、2012年4月に開設した大学院の特別プログラムです。本ホームページでは、それ以降、プログラムでのさまざまな取り組みや履修生の活動などを掲載してきました。中でも、チョウイキジジョウなどのページでは、履修生を主体とした広報チームの取り組みとして、彼ら自身の活動やそれを支えてきた教職員の取り組みなどを紹介してきました。この度、文部科学省からの財政的支援が2018年3月末で終了することに伴い、運営体制の調整のもと、ホームページの更新につきましては、総括パンフレットの掲載を最後として、ひとまず停止することにいたしました。

 博士課程教育リーディングプログラムのオールラウンド型では、グローバル社会を牽引するトップリーダーの養成、それに向けたあらゆる専門分野を統合した学位プログラムの構築という、旧来の大学院教育にはみられなかった課題への挑戦が要請されました。本プログラムでは、大阪大学が培ってきた横断型教育の素地の上に、「未知で複雑で困難な課題に対して社会システムを変革するイノベーションを先導していく博士人材の育成」を目指し、独自の方式による履修生選抜から、海外でのフィールドスタディ、モジュール方式による多彩な授業の展開、社会課題に対するフューチャープランを描き出すプロジェクト型の総合演習、現実社会での実践活動への参画などの、従来の枠組みには囚われない様々な取り組みを新たに開発し、導入してきました。お陰様で、学外各界の方々からのあたたかいご支援やご参画のもと、プログラムの教育は、外部評価委員会による評価に限らず、各方面から高い評価をいただいており、何より、2017年3月と2018年3月にプログラムを修了した履修生のみなさまは、それぞれに、プログラムの趣旨に相応しいキャリアパスを切り拓いています。

 大阪大学では、今後も、本プログラムの教育を継続していくことはもちろんのこと、6年間の取り組みを通じて得られた知見やみなさまとの関係をもとに、さらなる大学院教育の発展を目指していくことになっています。引き続き、本プログラムとその発展形へのご理解とご協力を頂戴いたしたく、なにとぞ、よろしくお願い申し上げます。

2018年3月

超域イノベーション博士課程プログラム
プログラムコーディネーター
藤田 喜久雄