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TEXT BY 武居 弘泰
研究科:工学研究科
専攻:精密科学・応用物理学専攻
専門分野:プラズマ工学

 私は3月14日~3月31日の間、アメリカの大学や企業を訪問しました。自分で訪問先を決めアポイントを取るにあたり、私は二つの目標を立て、海外プレインターンシップに臨みました。

1. アメリカでの産学連携の様子を知る
2. 博士卒業後のキャリアに関して日本とアメリカの違いを知る

 訪問先は、Panasonic R&D Company of America、INNOVATION CORE SEI, INC.(A Sumitomo Electric Company)、UC San Diego、The University of Arizona、Massachusetts Institute of Technology、CIMIT(Center for Integration of Medicine and Innovetive Technology)、大阪大学サンフランシスコセンターなどで、また個人単位でも多くの方にお会いしお話をすることができました。ネットや新聞、雑誌などのメディアからの情報で、海外のこともよく知っていると自分では思っていましたが、実際に足を運び実物を見てみると受ける印象はかなり異なり、今回のプレインターンシップを通して多用な経験ができたのは、とても有意義であったと思います。

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 現地の企業では、非常に多くのドクターが民間企業で働いており、その待遇は日本よりも断然良く、また働き始めた早い段階で大きな裁量権をもつポジションに配置されます。これは、アメリカではドクター人材の質がとても高いことが認められているからこそであり、日本とは大きく異るところです。なぜ、日本ではそうはならないのか、アメリカと日本では、Ph.Dの学位を取得する三年間では何が違うのか以前からとても不思議に思っていました。その一つとして、アメリカでは学生が研究に完全なオリジナリティを加え、それで成果を出さないと学位を与えられず、三年間では学位をとることが難しいということがあります。一方、日本の場合は三年間博士後期課程に在籍し、一定の業績を上げれば多くの学生は学位を取得することが出来るシステムです。現地の人と話をする中で、これは大きな違いであると感じました。
 しかし、正直なところ、二週間ちょっとの滞在では、様々な人と話をすることはできても深いところまで理解することはできませんでした。ただ、今回で様々な企業や大学の方と知り合うことができ、博士後期課程の二年目で長期海外インターンシップに臨むにあたり、自分は何をするべきなのかを考えることができました。