2012年11月2日(金)、超域生は日本マイクロソフト株式会社(品川本社)に訪問し、
大阪大学OBでもある、樋口泰行代表執行役社長へインタビューを行いました。


インタビュー時の様子:「超域生が、樋口社長に聞く」
前編「リーダーに必要なものは何か?」
後編「組織を変革するとはどういうことか?そして、超域生が得るべき経験とは?」


今回の企画で 超域コンパス の中の何が一番(事前準備やインタビュー当日学んだことを全て含めて一番)成長したか、具体的にどのような場面でそう感じたか、超域生にアンケートをとりました。

※超域コンパス X-COMPASS
超域イノベーション博士課程プログラムでは、超域コンパス(X-COMPASS)が示す6つの力(Key Drivers)を基準として、選抜や修了までに実施されるPre-Qualifying Examination(Pre-QE)、Qualifying Examination(QE)などの評価を行うだけでなく、本プログラムに学ぶ人が、自身の成長を確認したり、資質やスキルを伸ばしたり、改善点を発見し、それに対する取り組みをデザインしたりする際の指標として、継続的に利用していきます。
そうした 5年間のプログラムを通した取り組みの結果として、本プログラムに学ぶ人は、超域コンパス(X-COMPASS)の6つのKey Drivers を高めることによって「超域イノベーション」を実現させる人材へと成長することが望まれます。

井上裕毅

成長した超域力: 超域人間力Integrity

私は、トロントに住んでいた時、日本語と英語を話せるメリットを実感したことがあまりありませんでした。逆に、どちらも中途半端に話すバイリンガルであるという意識が強く、自分のスキルがどのように社会の役に立てるのか悩んでいました。しかし、今回の企画を通して、これからのリーダーに求められているキャパシティの大きさを学ぶことによって、自分が社会のためにできることに気づけたと思います。自分の社会における立ち位置が少しだけわかった気がします。

金谷優樹

成長した超域力: 超域リーディング力モチベーション

今回のプロジェクトの中で難しかったことは、コアメンバーの4人とその他の9人で意識差があったことである。コアメンバー4人は初期段階から準備のために深くコミットしているため意識が高くなるが、その意識の高さは簡単に全員で共有できるものではない。そうした中で、一つの方向に向かってどのように皆を巻き込み、リードするかを試行錯誤したことは自分を大いに成長させたと思う。

金泰広

成長した超域力: 超域ネットワーキング力傾聴・情報リテラシー

我々超域生が目指すべき新しいリーダー像・そこへどう到達するかを樋口社長と議論する準備として、樋口社長の著書やMicrosoftJapanの発行物を読み、樋口社長の歴史・リーダー像・哲学を調べたことが一番大きな経験になりました。ハイクオリティな議論をするために必要なことを常に考え続け、その助けとなったのが書物を読めば分かる無駄な質問は削ぎ落す、樋口社長の人生の選択を一連の流れとして記憶することでした。インタビューが終わったとき、準備にやり過ぎはないと思えました。

佐々木周作

成長した超域力: 超域ネットワーキング力傾聴・情報リテラシー

準備段階では企画の狙いに対する理解度に、中核メンバーと他の参加者の間で明らかに差があった。その一つの理由として中核メンバーからの情報伝達の工夫が不十分だと私自身は感じたので、その点に関して中核メンバーに積極的にコメントするよう心がけた。参加者の理解度の深まりとともに、伝達する情報の内容、質、経路を変えていくことが、当日、チームとしてのパフォーマンスを高める上で極めて重要であることを学んだ。

下剛典

成長した超域力: 超域リーディング力ビジョン

マイクロソフトの社員の方に総じて共通していた内容として、自身のキャリアプランを明確に持っておられた点が挙げられる。自分が将来どうありたいか、その為に今身につけるべき力、不足している力はどのようなものか、それらを受け今何を実践すればよいかという点をしっかりと分析しておられ、ビジョン設定の手法・手順を学ぶことができた。特にマイクロソフト本社訪問の最後に実施された懇親会において社員の方とお話した際にこの点を強く実感した。

武居弘泰

成長した超域力: 超域実現力プロジェクトマネージメント

今回の企画では、コアメンバーのリーダーとして自ら立てた目標への達成意欲を維持し、目標達成のための細かなプロセスやスケジューリングの組み立て、今後の方針設定することを常に求められた。リーダーとしての自覚をもって方向性を示すことを意識して取り組む訓練をすることができた。また、実行のプロセスにおいて、当初の想定とは異なる事象が起きた時も、柔軟に対応する思考力と判断力が必要となり、大いに鍛えることができた。

丹羽佑介

成長した超域力: 超域思考力クリエイティビティー

今回の企画にはコアメンバーとして携わった。そして今回の企画に対する多くの意思決定はコアメンバーに任された。私にとってこのように大きな責任のもと一から物事を作り上げることはほとんど初めての経験であった。企画を進めていくうちに、問題が次々に起こり、成功させるためにどのようなに前進すべきか毎回頭を悩ませた。今回の企画にコアメンバーとして関わることでプロジェクトを成功させる難しさと一歩ずつ前に進むことの大切さを学ぶことができた。

冨田耕平

成長した超域力: 超域人間力Passion

樋口社長の著書の中でパッションという言葉が何度も出てきました。インタビューにおいて、相手が学生であっても何かを引き出し、得ようとしておられるように感じました。リーダーとしては何に取り組むときでも常に向上心を持って前へ進んでいくという姿勢が必須であり、情熱がその大きな源であると確信できました。準備を含めて樋口社長へのインタビューを終え、これまでの自分について振り返ってみると、情熱的、感情的な部分が不足しているように思いました。感情的になることが何よりも良いというわけではありませんが、自分はもう少し熱意を燃やし、これを源として行動することも必要だと感じました。情熱をもって打ち込む樋口社長を目の当たりにして気づけたことが超域コンパスにおいてのPassionの成長の一歩であると思います。

永野満大

成長した超域力: 超域リーディング力ビジョン

樋口氏がインタビューの中で強調されたのは、組織運営における「ビジョン」を示すことの重要性だった。組織が大きくなるほどに、各構成員とのコミュニケーションをもって組織をまとめるのは困難になる。その代わりに、リーダーは構成員に明確なビジョンを示し、組織としての方向性を認識させる必要がある。このビジョンを示すという行為は、組織運営ばかりでなく、多くの人を巻き込む際には常に重要だと私は感じ、今後の課題として意識するようになった。

生川佳奈

成長した超域力: 超域思考力メタ視点

自身の意図を客観的に見る事で、相手によりわかりやすく物事を伝える事ができる。意識的にメタ視点に取組み、質問する際に活用した。具体的な場面として、自身の知りたい解答を引き出すために、相手に質問の意図を理解してもらえるような質問文を構成する必要がある。相手に応じて、必要であれば、本題に入る前に話のバックグラウンド、仮説を説明するように心がけた。

藤田朋美

成長した超域力: 超域リーディング力ビジョン

実際に樋口社長にお会いして「静かな方だけれど“芯”がどっしりとした方だ」という印象を受けました。はっきりと「これがきっかけで」とは言えないのですが、その“芯”の部分には自分だけの「ビジョン」ではなく、自分の周囲、会社全体、社会全体と多岐にわたっていてきっと中長期、規模の大小様々な「ビジョン」があるのだろうと感じました。今の私は自分の「ビジョン」を描くことすらできていませんが、まずは自分のビジョンをはっきりさせ、その後視点を広げる必要があることを覚えておきたいと思います。

松村悠子

成長した超域力: 超域思考力メタ視点

私は今回、この企画で他のコアメンバー、外部のアドバイザーの方とともに、コアメンバーミーティングを初めとする準備に関わってきました。コアメンバーの中で唯一の女子、唯一の文系である中で、MBAやIT/ICT分野の企業活動について他のコアメンバーに比べて知識の少ない分「どう自分の持ち味を活かすか、自分の役割とは何か」ということについて自問自答し見つめ直す機会が増えました。また、会議の内容をまとめる事が役割でもあったことから、結果として物事を俯瞰して考えつつ、自分の専門分野からもとらえ直す能力が最も成長したと考えています。