活動の流れ

約12日間に渡ったこのアクティビティーは以下の通り行われました。

■2月4日(月):
夜に日本を出発、5日(火)の夕方にザンビアの首都であるルサカに到着しました。現地で多くの知り合いを持つヴァ―ジル・ホーキンス准教授に同行させていたただいたおかげで、初日から普段触れ合えない多くの出来事を経験できました。ザンビアでの最初の食事は、現地の家庭でよく出される家庭料理で、それをザンビアの習慣に習って手で食べながら、地域文化や生活習慣の詳細を先生や同席した友人から聞かせて頂きました。6〜7日にかけていくつかの大学、政府組織、そして研究機関を訪ねて、貧困・失業・伝染病などザンビアの社会が直面する問題に対する懸念、経済の開発と拡大による社会の発展についての希望というような話を聞くことができました。

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■2月6日(水):
ザンビア大学を訪問、7日(木)にはザンビア外務省とThe International Conference on the Great Lakes Region (ICGLR)のザンビア・オフィスなどを訪問しました。
■2月8日(金):
ルサカからDRC(コンゴ民主共和国(Democratic Republic of the Congo))に接するザンビア北部にあるンドラ(コッパーベルト)に移動し、コッパーベルト大学を訪問しました。大阪大学との今後の交流についての話し合いだけでなく、ホーキンス先生の講義「Coverage of Peacekeeping in the DRC by the New York Times」を聴講し、夕方にはダグハマショルドの墜落現場を見学しました。当時、コンゴで過激化した争いを懸念した(元)国連事務総長ダグハマショルドは停戦を交渉するためにンドラに向かいましたが、辿り着くまでに乗っていた飛行機が墜落し、死亡しました。その現場を訪ねることにより、平和構築活動の危険性を実感し、現場で働くならそれほどの覚悟が必要だと認識させられました。
■2月9日(土):
ザンビアでの滞在期間を終え、9日にンドラから南アフリカのブルーフォーテン(Bloemfontein)に移動しました。その途中でSACCPS(Southern African Centre for Collaboration on Peace and Security)のメンバーであるGladys Mokhawa講師(ボツワナ大学)とGeorge Mhango講師(ムズズ大学、マラウイ)と合流し、Hussein Solomon教授(フリーステート大学、南アフリカ)に空港まで迎えに来ていただきました。集まった学者はアフリカ大陸における紛争や安全保障問題に関する知識は無論、国際関係などに大変詳しく、同じ専門分野を学ぶ私にとっては、ここでの3日間が非常に楽しく、大変興味深いディスカッションの機会を何度も得ることが出来ました。
■2月10日(日):
午前中にブルーフォーテンの街を案内して頂き、SACCPSの活動をめぐる会議に出席しました。
■2月11日(月):
フリーステート大学でSACCPSの研究発表とパネルディスカッションが開かれ、ホーキンス先生の「A community of isolated states? The news media in southern Africa」やGladys先生の「Is SADC(南部アフリカ開発共同体)an Agenda of Diffusion to the DRC Security Concern?」の他に4人が発表し、極めて有益なパネルディスカッションが行われました。

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■2月12日(火):
ブルーフォーテンからダーバンに移り、ACCORD(The African Centre for the Constructive Resolution of Disputes)という非政府組織の研究機関を訪問しました。ACCORDでは多様な研究と活動が行われており、私はこの訪問を今後のインターンシップに繋げるように情報収集とネットワーキングに努めました。

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■2月13日(水):
ダーバンからタンザニアのダルエスサラームに移動しました。タンザニアは今まで訪ねてきた国と非常に異なり、そのダルエスサラームの街はまさに発展開発の最中で、そのスピードの著しさから、発展から取り残された人々は誰か?どのような環境に住んでいるか?はっきりと見てとることができました。街を見学する私は、開発(特に海外企業による派遣開発)を反対する者の論理が少し理解できたような気がします。

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■2月14日(木):
午前中、同行していた友人と2人で街を歩き回っている際、どの角を曲がっても開発の光と闇が目に入り、「現地の人たちのためにどのような開発が最も望ましいのだろうか…」と自分自身に何度も問いかけていることに気づかされました。午後からローカルなレストランで昼ご飯を食べてからMozambique-Tanzania Centre for Foreign Relationsに向かい、そこでホーキンス先生の講義「Peace process or just peace deal? Western media coverage of the Inter-Congolese Dialogue」に出席しました。

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■2月15日(金):
ダルエスサラームの中心から少し離れているダルエスサラーム大学を訪ね、ホーキンス先生による「An introduction to stealth conflicts」という講義を聴講させて頂きました。アフリカでの長い旅が遂に終わりを向かえました。
■2月16日(土):
タンザニアを出国し、17日に無事に日本に戻りました。

アクティビティーを通しての目標 活動の流れ 先入観を無くすこと 最後に…